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基礎収入の認定方法 事業所得者の休業損害
事業所得者とは、商・工業、農林水産業、サービス業、自由業などに従事する者で、個人名で事業を営んでいる者です。
事業所得者の基礎収入額(収入日額)は、通常、事故前年の確定申告所得額によって認定します。なお、青色申告控除がなされている場合は、同控除額を引く前の金額を基礎とします。
家族従業者等いわゆる身内の者を使用しているにもかかわらず、その者に対する相当額の給与支払いがなされていない場合には、事業主の所得として申告された額の中には、家族従事者等の労務の成果部分が含まれることになるので、所得額に被害者の寄与の割合を乗じた金額を基礎収入額とします。
逆に、家族等に給与が支払われている旨の申告がなされているにもかかわらず、家族が事業に従事していないか給与支払額に相当する就労状況ではないときには、家族に対する給与支払額も被害者の年収に加算した損害算定する例もあります。
年度間で相当の変動が認められる場合その他前年度の金額で算定するのが不適切だと考えられる場合は、事故前数年分を参考に、数年分の平均額を採用するなど適当な金額を認定することになります。
確定申告を上回る収入(所得)があったとする主張自体が失当とされるわけではなく、現実の収入状況が立証されればその金額に応じた損害算定が行われます。
しかし、裁判例の傾向は、かなりの確実性がある立証を、求める傾向にあるので、確定申告額に基づかない主張が採用されるのは容易ではありません。
確定申告をまったくしていない場合であっても、直ちに無収入と推定して休業損害が否定されるわけではありません。相当の収入があったと認められるときは、賃金センサスの平均賃金額などを参考に適宜基礎収入額を認定する例が多い。
代替労働力を利用して休業を回避したときは、それに要した必要かつ妥当な費用額が休業損害として認められます。代替労働力を利用したのにもかかわらず、減収を完全には避けられない場合には、減収額もあわせて損害算定の対象となります。
ただし、両者をあわせた額が、完全休業の場合の損害額を上回るときは、相当性に問題がでるので、どの限度で損害を認めるか慎重な検討を要します。
事業を継続する上で休業中も支出を余儀なくされる家賃、従業員給料などの固定経費も相当性がある限り休業損害に含まれます。
休業による直接的な減収以外にも、受傷が原因で結局廃業した場合、休業による客離れの影響が営業再開後も発生する場合、営業再開のための特別な支出などの賠償が問題となることもあります。
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